【人工透析と障害年金】経済的サポートのための申請手続きを社労士が解説!
人工透析を受けている方々の中には、障害年金の申請を検討されている方も多いことでしょう。
人工透析を行っている方は、原則2級に認定されます。
主要症状や人工透析療法施行中の検査成績、長期透析による合併症の有無とその程度、具体的な日常生活状況等によっては、さらに上位等級に認定されることもあります。
本記事では、人工透析で障害年金を申請する際のポイントについて詳しく解説していきます。
障害年金の受給ポイントや申請手続きなど、役立つ情報をご紹介します。
人工透析で障害年金を受給するには?
目次
ポイント1:初診日の証明
障害基礎年金を受給するためには、通常、初診日に受診した医療機関で「受診状況等証明書」を作成してもらい、自分自身で初診日を証明する必要があります。
ここでの重要な点は、初診日が必ずしも「腎臓に異変が見つかった日」や「腎臓病が指摘された日」とは限らないということです。
たとえば、「糖尿病性腎症(腎不全)」が原因で人工透析を受けている方の場合、初めて病院を受診した日が初診日となります。
しかしながら、カルテの保存期間(5年)を過ぎていたり、初診した病院が統合・廃止されている場合、初診日を証明することは非常に困難になることがあります。
そのような場合には、どのように対処するかについては、障害年金の専門家にご相談いただくことをおすすめします。
ポイント2:障害認定日
障害認定日は障害の認定が行われる日です。診断書はこの時点で等級を認定します。
通常、初診日から1年6カ月が経過した日が障害認定日となります。
ただし、人工透析がちょうどその日に開始される方はいませんので、例外規定があります。
初診日から1年6カ月経過する前に人工透析が開始された場合、透析開始日から3カ月経過した日が障害認定日となります。
この場合、診断書を病院で書いてもらいます。
初診日から1年6ヵ月以上経過して人工透析が導入された場合、人工透析開始日が障害認定日となります。
透析が開始されたら、すぐに診断書を書いてもらいましょう。
ポイント3:初診日の前日において、保険料の納付要件を満たしていること
原則として、初診日の前日において、初診日がある月の2カ月前までの被保険者期間で、年金の保険料納付済期間と保険料免除期間をあわせた期間が3分の2以上あることが必要です。
または、次のすべての条件に該当すれば、納付要件を満たすものとされています。
・初診日が65歳未満であること
・初診日の前日において、初診日がある月の2カ月前までの直近1年間に保険料の未納期間がないこと
人工透析でもらえる金額
人工透析の場合、原則2級が認定されます。
障害基礎年金の場合と、障害厚生年金の場合で金額が違います。
障害基礎年金の場合は年額795,000円、障害厚生年金の場合は報酬比例の年金額に配偶者の加給年金額がもらえます。
※加算対象になる子とは、18歳に達した年度末までの子、または20歳未満で障害等級1級または2級の障害者が対象となります。
人工透析の等級の目安
腎疾患による障害の程度は、
1級:長期にわたる安静を必要とする病状が、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度
2級:日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度
とされています。
詳しい認定要領は、日本年金機構のこちらの資料をご覧ください。
当事務所での人工透析での受給事例
※こちらはあくまで一部です
慢性腎不全で障害基礎年金2級を取得、年額78万円受給できた事例
慢性腎不全のため血液透析導入で障害基礎年金2級を取得し、遡及で389万円受給できたケース
末期腎不全で障害厚生年金2級取得、年額133万円を受給できたケース
まとめ
人工透析での障害年金は、初診日の証明が最も困難かつ重要です。
それさえクリア出来れば受給決定に大きく近づきます。
私たちはご相談者のお話を親身にお聞きし、障害年金の受給までの手続きをサポートしております。
無料相談を随時実施お受けしております。お気軽にお問い合わせください。