ビュルガー病(バージャー病)について
1. ビュルガー病(バージャー病)とは
Leo Buergerによって初めて報告されたことから、報告者の名前をつけてバージャー病(英語読み)、あるいはビュルガー病(ドイツ語読み)と名づけられた病気で、閉塞性血栓血管炎(thromboangiitis obliterans,略してT.A.O.)と呼ばれることもあります。四肢の末梢血管に閉塞をきたす疾患で、その結果、四肢や指趾の虚血症状(血液が十 分供給されないためにおこる組織の低酸素症状)が起こる病気です。
2. この病気の原因はわかっているのですか
原因は不明ですが、四肢末梢血管の炎症(血管炎)に起因するものと考えられています。その発症・増悪には喫煙が強く関与している ことが知られており、受動喫煙(本人は喫煙しなくても周囲の喫煙者によって間接的に喫煙状態となること)を含めると患者のほとんど全てに喫煙歴があるとい われてい ます。
3. この病気ではどのような症状がおきますか
患者さんの手足の動脈が閉塞して、その結果虚血症状(血液が供給されない ために起こる低酸素状態による症状)が発生します。患者さんの自覚症状としては、指趾の冷感やしびれ感、蒼白化に始まり、間欠性跛行(長い距離を歩くと足 が痛くなり歩行困難となり、ひと休みすると再び痛みが治まり歩行できる )、激しい痛み(安静時疼痛)、さらには潰瘍(皮膚が欠損する)を形成して、 ついには壊死に陥ることもあります。これらの症状は順に起こる場合もあり、最初から指先などに潰瘍を形成する場合もあります。また手足の静脈にも炎症を起 こし、静脈に沿って発赤や痛みを生じることもあります(遊走性静脈炎)。
4. この病気にはどのような治療法がありますか
治療の基本は禁煙です。この病気の発症や増悪と喫煙は密接に関係しており、 喫煙を継続してはどんな治療も無効です。さらに手足の清潔を保ち、保護を行い、寒いところでは保温に気をつける、靴擦れを予防したり傷をつけないように注意することが大切です。
- 膿疱性乾癬について
 - 肺動脈性肺高血圧症について
 - 肥大型心筋症について
 - 表皮水疱症(接合部型及び栄養障害型)について
 - 副腎白質ジストロフィーについて
 - 慢性炎症性脱髄性多発神経炎について
 - 慢性血栓塞栓性肺高血圧症について
 - ADH分泌異常症について
 - PRL分泌異常症について
 - アミロイドーシスについて
 - ウェゲナー肉芽腫症について
 - オリーブ橋小脳萎縮症について
 - クッシング病について
 - クロイツフェルト・ヤコブ病について
 - クローン病
 - ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー病について
 - ゴナドトロピン分泌異常症について
 - 多系統萎縮症 シャイ・ドレーガー症候群について
 - スモンについて
 - パーキンソン病関連疾患として
 - ハンチントン病について
 - ビュルガー病(バージャー病)について
 - ファブリー病について
 - ベーチェット病について
 - ミトコンドリア病について
 - モヤモヤ病(ウィリス動脈輪閉塞症)について
 - ライソゾーム病について
 - 亜急性硬化性全脳炎について
 - 悪性関節リウマチとして
 - 下垂体機能低下症について
 - 家族性高コレステロール血症(ホモ接合体)について
 - 球脊髄性筋萎縮症について
 - 筋萎縮性側索硬化症
 - 結節性動脈周囲炎・結節性多発動脈炎について
 - 原発性免疫不全症候群について
 - 後縦靱帯骨化症として
 - 広範脊柱管狭窄症について
 - 拘束型心筋症について
 - 混合性結合組織病について
 - 再生不良性貧血について
 - 重症急性膵炎として
 - 重症筋無力症(公費対象)について
 - 重症多形滲出性紅斑(急性期)について
 - 進行性核上性麻痺として
 - 脊髄小脳変性症として
 - 脊髄性筋萎縮症について
 - 先端巨大症について
 - 全身性エリテマトーデスについて
 - 多系統萎縮症について
 - 多発性硬化症について
 - 大動脈炎症候群について
 - 致死性家族性不眠症について
 - 潰瘍性大腸炎について
 - 天疱瘡として
 - 特発性拡張型(うっ血型)心筋症
 - 特発性間質性肺炎について
 - 特発性血小板減少性紫斑病について
 - 特発性大腿骨頭壊死症について
 - 難治性肝炎のうち劇症肝炎
 
























